prologue

十八歳の時、はじめて芝居の脚本を書いた。それからおっつけ半世紀。いまでも、三年間に二本くらの割合であたらしい脚本を書いている。けれども、それだけではたして自分を劇作家と呼べるかものかどうか。どこかこころもとないところがある。参加資格を躊躇して「劇作家協会」には加わらなかった。

舞台の演出は平均すれば年に四、五本になる。演劇ばかりではなく、オペラやダンスや結城座の人形芝居や、その他いろいろ。
劇場のような場所で演じられるものという程度で、ジャンルの区別はあまり気にしない。もっともこちらの方も、「なりわい」としての自覚にはほど遠い。「演出家協会」にも参加していない。

脚本を読んだり書いたり、舞台を観たり演出したり。「好きだ」とは断言出来ないが、「面白いよ」とは即答出来る。

とりあえず、確実なこと。
半ば「確信犯」としての不心得者のせいで、いまだに芝居の脚本書きや演出だけでは食べてはいけない。稼ぎ仕事はいつだって、当てにならない風まかせ。ハイホー。

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